青空文庫

「不可能」の感想

不可能

ふかのう

初出:「朱欒 創刊号」1911(明治44)年11月

上田2

書き出し

人よ、攀ぢ難いあの山がいかに高いとも、飛躍の念さへ切ならば、恐れるなかれ不可能の、金の駿馬をせめたてよ。登れなほ高く、なほ遠く。たとひ賢しらになんぢが心、山腹の泉のそばを慕ふとも、悦はすべて飛躍である。途のなかばにとまる者は、やがて途に迷ふ。かつは苦みかつ悶え錯ち怒ることあつて燃立つ心に命がある。きのふの目標、あすの日は途の障礙ぞ、籠の戸いかに固いとも、思想はたえず相尅しとはに盡きぬはその饑渇。變

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