しばられたあひる
初出:「児童文学」1936(昭和11)年3月
書き出し
流れの辺りに、三本のぶなの木が立っていました。冬の間、枝についた枯れ葉を北風にさらさらと鳴らしつづけていました。他の木立はすべて静かな眠りに就いていたのに、このぶなの木だけは、独り唄をうたっていたのです。ここからは、遠い町の燈火がちらちらと見られました。ちょうど霧のかかった港に集まった船の灯のように、もしくは、地平線近く空にまかれたぬか星のように、青い色のもあれば、紅い色のもあり、中には真新しい緑…
19双之川喜41さんの感想
家鴨は 嵐が来たので 縄をほどかれ 何処かに 逃げた。 幼児に 読みきかせを すると それからどうしたのと 執拗に 訊かれる。 筋立てを越えて 詩情溢れるものを 伝えるのに 手こずる。