青空文庫

「銭形平次捕物控」の感想

銭形平次捕物控

ぜにがたへいじとりものひかえ

006 復讐鬼の姿

006 ふくしゅうきのすがた

初出:「オール讀物」文藝春秋社、1931(昭和6)年9月号

野村胡堂38

書き出し

本篇はわれらの愛する「錢形平次」がまだ獨身で活躍してゐる頃の話です。一「た、助けてくれ」若黨の勇吉は、玄關の敷臺へ駈け込んで眼を廻してしまひました。八丁堀の與力笹野新三郎の役宅、主人の新三郎はその日、鈴ヶ森の磔刑に立ち會つて、跡始末が遲れたものか、まだ歸らず、妻のお國は二三人の召使を供につれて、兩國の川開きを見物かたがた、濱町の里方に招かれて、これもまだ歸らなかつたのです。留守宅は用人の小田島傳藏

2015/12/25

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