青空文庫

「銭形平次捕物控」の感想

銭形平次捕物控

ぜにがたへいじとりものひかえ

255 月待ち

255 つきまち

初出:「オール讀物」文藝春秋新社、1951(昭和26)年8月号

野村胡堂35

書き出し

一「あつしはつく/″\世の中がイヤになりましたよ、親分」八五郎は柄にもなく、こんなことを言ひ出すのです。「あれ、大層感じちやつたね、出家遁世でもする氣になると、二三人泣く娘があるぜ」平次は縁側に腰を掛けたまゝ、明日咲く鉢の朝顏の蕾などを勘定して居りました。まことに天下泰平の姿で、八五郎の厭世論などには乘つてくれさうもありません。「何時の世になつたら、惡い事をする奴が無くなるのでせう。喧嘩だ、殺しだ

2017/02/15

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