青空文庫

「消えた霊媒女」の感想

消えた霊媒女

きえたミジアム

初出:「オール讀物 四巻一一号」文芸春秋、1934(昭和9)年11月号

大倉燁子40

書き出し

1「あなたは美人で有名だった小宮山麗子という霊媒女がある大家へ招ばれて行って、その帰りに煙のように消えてしまった不思議な事件を覚えていらっしゃいましょう?」「はあ覚えております。もうあれから十年近くもなりはしません?あの当時は大した評判でございましたわね。でも、あれは到頭判らずじまいになったんではございませんか?」「ええ、あれっきりなんです。でも美人だったし、心霊研究者達からは宝物のように大切にか

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