むかでのあしおと
初出:「殺人流線型」柳香書院、1935(昭和10)年
書き出し
1福知山から三田行に乗り換えた時には、もう汽車の中にまで夕闇が迫っていた。園部の新生寺の住職——それは亡夫の伯父なのだ——が急死したという電報を受取ると直ぐ東京から馳けつけて来て、この三日間というもの、通夜だ、葬式だ、とおちおち眠る暇もなかった。亡夫側の親類や知人ばかり集っている中で、気兼しながら暮したので、日数は僅だが、すっかり疲労れてしまい、帰りの列車に乗り込んで、やっと自分一人きりになったと…
ナツメさんの感想
最後のオチにはゾッとさせられた良くできた怪奇小説