青空文庫

「日本精神について」の感想

日本精神について

にほんせいしんについて

初出:「思想(特輯 日本精神) 一四四」1934(昭和9)年5月

書き出し

「日本精神」という語が何時から世に現われたのか、確かには知らぬが、それがひどく流行したのは最近のことのようであり、いわゆる「非常時」の声に伴って急激に弘まったものらしく思われる。断えず高い調子で叫ばれ、何となく物々しいところがあるのみならず、いいようにより聞きようによっては一種の重苦しい抑圧的のひびきさえも感ぜられるのは、この故であろう。平安朝の昔にいわれた「やまとごころ」または「やまとだましい」

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