青空文庫

「獄内にてドイツの同志を思う歌」の感想

獄内にてドイツの同志を思う歌

ごくないにてドイツのどうしをおもううた

――高知牢獄にて――

――こうちろうごくにて――

槙村5

書き出し

鎌と槌をうちぬくひろ/″\とした美くしい自由の花園をへだてゝ砲口をそなえた二つの牢獄がそゝり立つ!———日本!東方の突端この蜜房のようなじめ/\した数千の牢獄の一画におれらが住み———潮が南方のたぎりたつ褐色の急潮が夜の銃架のように、おし静まった独房のはての島々の礎石を噛み残虐な奴隷労働の、憂愁と反逆を箭のような熔熱にのせて北流し———化石した憂愁を、大陸の凍岸に崩折れしめあらゆるメエルヘンにまし

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