さばくのまちとサフランしゅ
初出:「童話」1925(大正14)年6月
書き出し
むかし、美しい女が、さらわれて、遠い砂漠のあちらの町へ、つれられていきました。疲れているような、また、眠いように見える砂漠は、かぎりなく、うねうねと灰色の波を描いて、はてしもなくつづいていました。幾日となく、旅をすると、はじめて、青い山影を望むことができたのであります。そのふもとに、小さな町がありました。女は、そこへ売られたのです。女自身をのぞいて、だれも、彼女のふるさとを知るものはありません。ま…
4c321aabbe37さんの感想
綺麗でほんのり怖いおとぎ話。好き。