青空文庫

「駒鳥の胸」の感想

駒鳥の胸

こまどりのむね

初出:「少女 第八十五号(新年号)」時事新報社、1919(大正8)年12月6日

牧野信一10

書き出し

花園の春「黄金の羽虫、どこから来たの。蜜飲の虫、あらあら、いけないわ。そんなに私の傍へ寄つてはいやよ、日向の雛鳥、あつちへお行きよ。」レオナさんは緑石の様に輝いた美しい瞳をうつとりとかすめて独言のやうに呟きました。「まあ、随分酷いわレオナさん。私のことを羽虫だつて、そばへ寄つてはいけない、あつちへお行き、ですつて。いゝわいゝわ、どうせ私が傍に居てはお嫌なんでせうよ。」艶子はレオナさんの今の言葉は自

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