青空文庫

「死と話した人」の感想

死と話した人

しとはなししたひと

初出:「童話文学」1928(昭和3)年11月

小川未明10

書き出し

Aは、秋の圃へやってきました。夏の時分には、小道をふさいで、脊高く伸びていた、きびや、もろこしの葉は、褐色に枯れて、茎だけが、白さびの出たと思われるほど、かさかさにひからびて、気味悪く光っていました。そして、ところどころに、赤い実のとうがらしが、頭を上げて、すきとおるような、青い空をながめていたのです。もう、北の方から吹いてくる風は、なんとなく冷ややかでした。あたりは、しんとして、これらの景色は、

2026/03/05

df28d9bd800fさんの感想

何度も死神に会ったらさすがに慣れて来て文句のひと言でも出そうだけど、そんな度胸もないか…

2022/05/16

あまねねねさんの感想

自然描写がとても繊細で、一つ一つの表現がとても綺麗なのでこのお話は定期的に見ようと思います。

2022/05/12

cdd6f53e9284さんの感想

田んぼの小道で死神に行き合い、驚愕した男は逃げに逃げて停車場にたどり着くと、そこにもまた魚の目を持った老婆が待ち受けている、またも死神だ。 ああ、なるほど、あれだな。 小泉八雲の「むじな」だ、真っ暗な寂しい夜道で爺さんに出会い、うつ向いていた顔を上げるとそれがのっぺらぼう、ぎゃあああ~! と絶叫し、恐怖で暗闇の中を夢中で駆け出して、やっと遠方に灯りが見えた、 やれ助かったと、後ろ姿の老婆に「今そこで大変なものを見てきたんだ」と訴えると、振り向いて「あんたが見たのは、こんな顔だったかい」と、そこにもまたさっきと同じのっぺらぼうで、ぎゃあああ~!! という恐怖体験、読者を救いのない暗黒の果てしない無限地獄に突き落とす小泉八雲のシチュエーションの方がはるかに恐いのは、「神の存在」が、いささかも感じられないからだろう。 この小川未明の物語の神が、取引き可能な「情実」を有した打算的な存在として描かれているところが西洋風の印象を与え、ことさらに恐怖を薄めてしまったのかもしれない。

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