トムきちとほうせき
初出:「日の出 1巻2号」1932(昭和7)年9月
書き出し
遠い、あちらの町の中に、宝石店がありました。ある日のこと、みすぼらしいふうをした娘がきて、「これを、どうぞ買っていただきたいのですが。」といって、小さな紙包みの中から、赤い魚の目のように、美しく光る石のはいった指輪を出してみせました。ちょうど、主人の留守で、トム吉が手にとってながめますと、これほど、性のいいルビーは、めったに見たことがないと思いましたから、しばらく感心して、掌にのせてながめていまし…
735cdb594454さんの感想
トム吉て! そこがじわじわ