青空文庫

「春の雁」の感想

春の雁

はるのかり

初出:「オール読物 臨時増刊号」1937(昭和12)年4月

吉川英治32

書き出し

春の雁からっとよく晴れた昼間ほど、手持ち不沙汰にひっそりしている色街であった。この深川では、夜などは見たこともないが、かえって昼間はどうかすると、御旅の裏の草ッ原で、子を連れて狐が陽なたに遊んでいたりする事があるという。——通船楼の若いおかみさんは、「何だえ、包み始めてさ。……負けずに持って帰るつもりかえ」歯ぎれのいい女だけに、笑いながら云っても、人を蔑むように美しいのである。清吉は、頭を掻いて、

2019/11/04

19双之川喜41さんの感想

 題意は  はるばる 帰って行く様を言う 。 長崎から出てきた旅商人なので  深川の 心意気 に心酔し 辰巳芸者に 何も聞かずに 150両くれてやった。 芸者の乳飲み子を 共に旅に出る寸前に 見てしまったこともあり 男は  身を引く。 金を返せとは言わないところが  奥ゆかしいと感じた。

2017/06/12

d2588c1635e5さんの感想

不倫に破れた人間が自分の家族を思いだし、去っていく。その様を作者は季節が変わるとどこかに飛んでいく雁に例えたのかもしれない。

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