青空文庫

「雲霧閻魔帳」の感想

雲霧閻魔帳

くもきりえんまちょう

初出:「週刊朝日 新春特別号」1933(昭和8)年

吉川英治92

書き出し

人生・間の山なるべく、縁起の吉い日にしようぜ。御幣をかつぐ訳じゃないが、物は縁起ということもあるし、お互い様に明日の首の座は分らない。こちとら、白浪渡世——いうにゃ及ぶ。さて、その日は?そうよ。——初日の出の元日——あたりはどうだ。なるほど、そいつアいい。元日より縁起の吉い日はねえ理窟だ。——次には、場所だが。その場所は、伊勢の間の山と決める。そして、年暮立ちに、各※が、土地を飛び、正月の抜け詣り

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