しほんたいへいき
10 風花帖
10 かざばなじょう
書き出し
野分のあと敗者の当然ながら、直義の三河落ちはみじめであった。淵辺伊賀守の斬り死になどもかえりみてはいられず——敵に追われどおしで、とくに手越河原では残りすくない将士をさらにたくさん失い、今川、名児耶・細川、斯波など一族子弟の討死も幾人かしれなかった。ついに、ここでは直義も進退きわまったとみてか、「腹掻き切って、左兵衛ノ督(兄尊氏)どのへお詫びせん」といったのを、「何の、ここはお討死のつぼにあらず。…
abd91aef5a5bさんの感想
面白いです。