青空文庫

「私本太平記」の感想

私本太平記

しほんたいへいき

03 みなかみ帖

03 みなかみじょう

吉川英治348

書き出し

石の降る夜古市の朝は、舟の櫓音やら車の音で明けはじめる。ほどなく、散所民のわめき声だの、赤子の泣き声。そして、市の騒音も陽と共に高くなり、やがて型どおりな毎日の生態と砂塵が附近一帯をたち籠めてくる。「まだ帰らぬの」「……帰りませんなあ」出屋敷の板かべの一間から、日野俊基は、外ばかり見ていた。——夜来、侍いていた石川ノ豊麻呂も、まんじりもしなかった瞼である。「たかの知れた放免一人、あの二人が、討ち損

2016/09/19

takenyanさんの感想

後半までは宮方勢を中心に進行。そろそろ歴史が大きく動き出しそうだ。

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