ゆきのよるのかい
書き出し
昼間のうちは石ばりをしたようであった寒さが、夕方からみょうにゆるんでいる日であった。私はこの比よく出かけて往く坂の上のカフェーで酒を飲みながら、とりとめのないことをうっとりと考えていた。「や、雪だ」「ほんとだわ」と云ういせいの良い壮い男の声と、あまったれたような女の声が絡みあうなり、入口のガラス戸が敷居の上に重い軋りをさした。「雪だわよ」今のあまったれたような声がまた聞えて、それが私のいる食卓の前…
8eb05d040692さんの感想
ちゃんと怖い話