青空文庫

「南京六月祭」の感想

南京六月祭

なんきんろくがつさい

初出:「文芸春秋」1928(昭和3)年10月

犬養40

書き出し

ひどく東邦風なジャンクを模様にした切手を四枚も貼つて——北京から私のところへ小包が来た。差出人は満鉄公処秘書課塩崎龍夫、塩崎は私の旧友なのだ。副業ともいふべき支那語がうまいので、それに支那の生活が味はひたさに満鉄に入つて、副社長付の通訳をしてゐるのだ。それは兎も角として、包みをほどくと箱のなかから紫に染めあげた支那絹の袱紗が出て来た。さう云へば塩崎の長男が生れた時に心ばかりの祝ひ物を贈つた、その返

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