青空文庫

「我が祈り」の感想

我が祈り

わがいのり

小林秀雄に

こばやしひでおに

初出:「白痴群 第五号」東省堂、1930(昭和5)年1月

書き出し

神よ、私は俗人の奸策ともない奸策がいかに細き糸目もて編みなされるかを知つてをります。神よ、しかしそれがよく編みなされてゐればゐる程、破れる時には却て速かに乱離することを知つてをります。神よ、私は人の世の事象がいかに微細に織られるかを心理的にも知つてをります。しかし私はそれらのことを、一も知らないかの如く生きてをります。私は此所に立つてをります!……私はもはや歌はうとも叫ばうとも描かうとも説明しよう

1 / 0