青空文庫

「湖畔手記」の感想

湖畔手記

こはんしゅき

葛西善蔵54

書き出し

たうとうこゝまで逃げて來たと云ふ譯だが——それは實際悲鳴を揚げながら——の氣持だつた。がさて、これから一體どうなるだらう、どうするつもりなんだらうと、旅館の二階の椅子から、陰欝な色の湖面を眺めやつて、毎日幾度となく自問自答の溜息をついた。海を拔くこと五千八十八尺の高處、俗塵を超脱したる幽邃の境、靈泉湧出して云々——と書き出してある日光湯本温泉誌と云ふのを、所在ないまゝに繰りひろげて讀んで見ても、自

2024/04/13

阿波のケンさんさんの感想

湖畔とは中禅寺湖畔だろうか?そこで小説を書けない自分、妻がありながら遊郭の女と恋仲になり行き詰まったS、若い妻を残して結核で死ぬK、そして自分も妻がありながらそれ程愛してもいない女との板挟みに苦しむ話が展開していく。湖畔の出来事、宿屋の若い6人の女中が気晴らしになっている。

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