しゃんはいゆうき
書き出し
一海上愈東京を発つと云う日に、長野草風氏が話しに来た。聞けば長野氏も半月程後には、支那旅行に出かける心算だそうである。その時長野氏は深切にも船酔いの妙薬を教えてくれた。が、門司から船に乗れば、二昼夜経つか経たない内に、すぐもう上海へ着いてしまう。高が二昼夜ばかりの航海に、船酔いの薬なぞを携帯するようじゃ、長野氏の臆病も知るべしである。——こう思った私は、三月二十一日の午後、筑後丸の舷梯に登る時にも…
86907b788e63さんの感想
NHKテレビドラマで放映したのが面白くて、その原作を読んでみた。