青空文庫

「長ぐつの話」の感想

長ぐつの話

ながぐつのはなし

初出:「時事新報」1923(大正12)年8月26日

書き出し

あるところに、かわいそうな乞食の子がありました。さびしい村の方から、毎日、町の方へ、ものをもらいに追い出されました。けれど、小さな足には、なにもはくものがなかったのです。子供は跣足で、長い石ころの多い道を、とぼとぼと歩かなければならなかったのでした。夏の暑い日のことであります。地の面は乾いて、石は、熱く焼けていました。しかし子供は、足になにもはくものがなかったので、その上を跣足で歩いていました。通

2016/05/19

芦屋のまーちゃんさんの感想

人間以外の生き物の「心」を表現する手法が小川氏の独自性である。 乞食の子が登場するが、直接的には救わない。 鳥ができること? その乞食の為に上空から何かを見つけた。 偶然大金が落ちているなどということは決してない。 捨ててあった長靴くらいだ! それでも乞食は裸足だったので 雨でもないのに天気が良く晴れているのにその長靴を喜んで履いた。 ところが、長靴のお蔭でかえって、他の子にからかわれるのも皮肉的で現実的で残酷だ。 蛙ができること? 食べものをさがすこと?ではない。 雨を降らすことが正解。 何故? 長靴をはいていても自然であり、からかわれることはなくなるから。 ちょっとした束の間の幸せ喜びを描写するのが上手な作家の作品。

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