青空文庫

「望郷」の感想

望郷

ぼうきょう

――北海道初行脚――

――ほっかいどうはつあんぎゃ――

初出:「改造」1952(昭和27)年12月号

服部之総31

書き出し

歴研(歴史学研究会)北海道支部に日程は一任して、上野発十月十五日、帰着二十七日ということで、生れてはじめて北海道にでかけた。その間にきっと初雪がある、との注意で冬仕度をしてでかけたら、あちらの人々はまだみんな合着で、札幌の街をマフラー姿で歩いた最初の人間が、私ということになった。だが初雪は、二十五日の夜全道にふった。歯舞諸島のユリ島付近でB29がソ連戦闘機に撃墜される事件が起きたのは十月七日のこと

1 / 0