青空文庫

「新撰組」の感想

新撰組

しんせんぐみ

初出:「歴史科学」1934(昭和9)年9月号

服部之総21

書き出し

一清河八郎夫れ非常の変に処する者は、必らず非常の士を用ふ——。清河八郎得意の漢文で、文久二年の冬、こうした建白書を幕府政治総裁松平春嶽に奉ったところから、新撰組の歴史は淵源するのだが、この建白にいう「非常の変」には、もうむろん外交上の意味ばかりでなく、内政上のいみも含まれていた。さて幕末「非常時」の主役者は、映画で相場がきまっているように「浪士」と呼ばれたが、その社会的素性は何とあろうか。文久二年

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