青空文庫

「志士と経済」の感想

志士と経済

ししとけいざい

初出:「歴史科学」1934(昭和9)年10月号

服部之総29

書き出し

一幕末に取材する大衆文芸は一部志士文芸(?)でもあるが、志士活動の基底にどんな社会経済が横たわっているのかはっきりしないものが多い。股旅物、三尺物の主人公が何で食っているかはいかにもはっきりしているが一歩すすんで、彼らの生活の物質的な地盤となっている社会経済——いわゆる旦那衆を構成する特定社会層の本質となると描かれていることがもう稀だ。筋の波瀾と離合のからくりが、いつかつくりばなしめいて感じられ、

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