青空文庫

「源氏物語」の感想

源氏物語

げんじものがたり

08 花宴

08 はなのえん

紫式部17
古典の翻案文壇交友歴史的人物の描写厳粛叙情的回顧的

書き出し

春の夜のもやにそひたる月ならん手枕かしぬ我が仮ぶしに(晶子)二月の二十幾日に紫宸殿の桜の宴があった。玉座の左右に中宮と皇太子の御見物の室が設けられた。弘徽殿の女御は藤壺の宮が中宮になっておいでになることで、何かのおりごとに不快を感じるのであるが、催し事の見物は好きで、東宮席で陪観していた。日がよく晴れて青空の色、鳥の声も朗らかな気のする南庭を見て親王方、高級官人をはじめとして詩を作る人々は皆探韵を

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