青空文庫

「鷹の井戸」の感想

鷹の井戸

たかのいど

初出:「婦人朝日 第三巻第八号」朝日新聞社、1948(昭和23)年8月

書き出し

今は世にないアイルランドの詩人イエーツが書いた舞踊劇の一つに「鷹の井戸」といふのがある。その鷹の井戸がこの世にあるとしたら、どの辺にあるのだらうか?詩人の言葉を借りてみよう。「はしばみの枝々うごき日は西にしづむ風よ潮かぜよ海かぜよいまは眠るべき時なるをなにを求めてさまよひ歩く」その西に沈む夕日も見られて、潮風に吹きさらされた小さい島である。岩と石の険しい道をのぼつて行くと、三本の榛の樹がどんぐりを

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