きょうとのごりのちゃづけ
初出:「星岡」1932(昭和7)年
書き出し
京都のごりは加茂川に多くいたが、今はよほど上流にさかのぼらないといないようである。桂川では今でもたくさん獲れる。ごりは浅瀬の美しい、水の流れる河原に棲息する身長一寸ばかりの小ざかなである。ごりといっても分らない人は、はぜのような形のさかなと思えばいい。腹に鰭でできたような吸盤がついていて、早瀬に流されぬよう河底の石に吸いついている。ごりには大小さまざまの種類があるが、ここに登場するごりは小さなごり…