青空文庫

「鸚鵡」の感想

鸚鵡

おうむ

『白鳳』第二部

『はくほう』だいにぶ

初出:「新文學」1948(昭和23)年6月号

神西58

書き出し

その鸚鵡——百済わたりのその白鸚鵡を、大海人ノ皇子へ自身でとどけたものだらうか、それとも何か添へぶみでもして、使ひに持たせてやつたものかしら……などと、陽春三月のただでさへ永い日を、ふた昼ほど思ひあぐねた鏡ノ夫人は、あとになつて考へれば余計な取越し苦労をしたといふものだつた。よく妹の額田ノ姫王から、姉さんは冷めたい、水江の真玉みたいに冷めたい——と、からかはれる夫人であつた。それほど、冷やかなくら

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