青空文庫

「おりき」の感想

おりき

おりき

初出:「日本演劇」1944(昭和19)年3月号

三好十郎92

書き出し

信濃なるすがの荒野にほととぎす鳴く声きけば時過ぎにけり——万葉東歌——八ヶ嶽の、雄大な裾野の一角。草場と、それから此のあたりでカシバミと呼んでいる灌木の叢に取り巻かれた麦畑。黄色によく実った麦の間には既に大豆が一尺近く育っている。麦畑の奥は向うさがりに広がっていて、此方から見えるのは、その極く一部分だけ。周囲の草場の一部は草が刈り込まれ、そこが麦こきの仕事場になっていて、刈り集められた麦の束が積ん

2025/08/23

53c712df21aaさんの感想

高原の爽やかな風と陽射しを感じながら、おりきの、現実を受け入れ地に足のついた生き方と包容力の大きさに心打たれました。 最後、野辺山駅に向かう青年の姿に厳粛な気持ちになりました。 当時の多くの日本人が共感する心情だったのではないか、と感じました。

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