青空文庫

「廃墟(一幕)」の感想

廃墟(一幕)

はいきょ(ひとまく)

初出:「世界評論」1947(昭和22)年5月号

三好十郎171

書き出し

人間柴田欣一郎誠その長男欣二次男双葉次女富本三平圭子清水八郎せい子お光浮浪者柴田一家が住み、食い、寝ているガランとした大きな洋室。もとはかなり立派な室の、現在では家具調度もなくなり、敷物もはぎとられた裸かの板敷の床。こちらに、仕事机兼食卓の大きな楕円形のテーブル。それを取りかこんで五六の椅子と腰かけ、奥の窓の下にテーブルと椅子。上手のズット手前に坐る式の勉強机。下手の手前の隅が炊事場になっていて、

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