やはずぐさ
書き出し
一『矢筈草』と題しておもひ出るままにおのが身の古疵かたり出でて筆とる家業の責ふさがばや。二さる頃も或人の戯にわれを捉へて詰りたまひけるは今の世に小説家といふものほど仕合せなるはなし。昼の日中も誰憚るおそれもなく茶屋小屋に出入りして女に戯れ遊ぶこと、これのみにても堅気の若きものの目には羨しきかぎりなるべきに、世の常のものなれば強ひても包みかくすべき身の恥身の不始末、乱行狼藉勝手次第のたはけをば尾に鰭…
19双之川喜41さんの感想
荷風は 幸せな結婚生活を 送っていた時期があったようだ。 題意は 薬にもなる 野草で 去っていった妻の面影を だぶらせているように 思えた。 随筆と 称しており 真相が 判るわけではないと感じた。