青空文庫

「一夕」の感想

一夕

いっせき

永井荷風10

書き出し

一小説家二、三人打寄りて四方山の話したりし時一人のいひけるはおよそ芸術を業とするものの中にて我国当世の小説家ほど気の毒なるはなし。それもなまじ西洋文学なぞうかがひて新しきを売物にせしものこそ哀れは露のひぬ間の朝顔、路ばたの槿の花にもまさりたれ。もし画家たりとせんか梅花を描きて一度名を得んには終生唯梅花をのみ描くも更に飽かるる虞なし。年老いて筆力つかるれば看るものかへつて俗を脱したりとなし声価いよい

2022/02/01

cdd6f53e9284さんの感想

西欧には、それぞれ独自の素晴らしい文化があるのと同じように日本にも誇るべき歴史的文化があるのに、その価値を自虐的に卑下否定し、闇雲に西洋文化の猿まねに走る当時の軽薄な日本の社会的風潮を痛烈に冷笑している。しかし、先に書かれたアメリカ物語やふらんす物語を読めば、それらの批判が欧米文化の否定のうえでなされたものでないのは明らか。冷笑という作品もある。

2019/01/10

cc64fa1d8df1さんの感想

始めから終いまで訳が解らなかった。 けど明治の、薫り漂う作風は 読んでいながら遠い過去に、時間旅行させてもらった感が 後味に残った。

2018/02/28

gnosaさんの感想

芸術とは何かと問われると難しいが、その答えの一端にはなりそう。

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