青空文庫

「四十年前」の感想

四十年前

よんじゅうねんまえ

――新文学の曙光――

――しんぶんがくのしょこう――

初出:「きのふけふ」博文館、1916(大正5)年3月

内田魯庵23

書き出し

亜米利加の排日案通過が反動団体のヤッキ運動となって、その傍杖が帝国ホテルのダンス場の剣舞隊闖入となった。ダンスに夢中になってる善男善女が刃引の鈍刀に脅かされて、ホテルのダンス場は一時暫らく閉鎖された。今では余熱が冷めてホテルのダンス場も何カ月ぶりかで再び開かれたが、さしもに流行したダンス熱は一時ほどでなくなった。一時は猫も杓子も有頂天になって、場末のカフェでさえが蓄音機のフォックストロットで夏の夕

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