青空文庫

「珊瑚」の感想

珊瑚

さんご

書き出し

安大成は重慶の人であった。父は孝廉の科に及第した人であったが早く没くなり、弟の二成はまだ幼かった。大成は陳姓の家から幼な名を珊瑚という女を娶ったが、大成の母の沈というのは、感情のねじれた冷酷な女で、珊瑚を虐待したけれども、珊瑚はすこしも怨まなかった。そして、朝あさ早く起きては身じまいをして、母の所へ挨拶にいった。大成がその時病気になった。母は珊瑚がみだらであるからだといって、ある朝珊瑚を責め詬った

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