青空文庫

「王成」の感想

王成

おうせい

書き出し

王成は平原の世家の生れであったが、いたって懶け者であったから、日に日に零落して家は僅か数間のあばら屋をあますのみとなり、細君と乱麻を編んで作った牛衣の中に寝るというようなみすぼらしい生活をしていたが、細君が小言をいうので困っていた。それは夏の燃えるような暑い時であった。その村に周という家の庭園があって、牆は頽れ家は破れて、ただ一つの亭のみが残っていたが、涼しいので村の人達がたくさんそこへ泊りにいっ

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