ちゅうぐうじのはる
書き出し
ある歳の一月五日午後二時過ぎのことでした。私は、その頃まだ達者でゐた法隆寺の老男爵北畠治房氏と一緒に連れ立つて、名高い法隆寺の夢殿のなかから外へ出てきました。山国の一月には珍しいほどあたたかい日で、薄暗い堂のなかから出てきた眼には、眩し過ぎるほど太陽は明るく照つてゐました。石段の下には見物客らしい、立派な外套を被つた四十がらみの紳士がたつた一人立つてゐて、八角造りのこの美しい円堂に見とれてゐたらし…
19双之川喜41さんの感想
何故 この爺さんは 高飛車で偉そうに しているのかは 最後まで読んでも 誰もわからないと思う。 親指を 中に折り込んで 手が汚れないようにするのが 作法であると 声高に 説いたり するのである。