ままのてこな
初出:「サンデー毎日」1929(昭和4)年1月1日
書き出し
一一人の年老いた人相見が、三河の国の碧海郡の、八ツ橋のあたりに立っている古風な家を訪れました。それは初夏のことでありまして、河の両岸には名に高い、燕子花の花が咲いていました。茶など戴こうとこのように思って、人相見はその家を訪れたのでした。縁につつましく腰をおろして、その左衛門という人相見は、戴いた茶をゆるやかに飲んで、そうして割籠のご飯を食べました。その家はこのあたりの長者の家と見えて、家のつくり…
19双之川喜41さんの感想
高名な人相見は 立ち寄った家の娘が死を決しているのを見抜き ある策略を 思いつき 女を 平凡な 結婚へと導く。 有名な和歌が 引かれており 幻想を隠していると感じた。