青空文庫

「国府台」の感想

国府台

こうのだい

大町桂月13

書き出し

烟分遠樹幾層横。脚下刀河晩忽明。捲地風來枯葉走。伯勞吐氣一聲々。苦吟漸く成る。何となく、うれし。ひとりにて飮む酒も、一種の味を生ず。詩は、よかれ、あしかれ、出來れば、うれしき也。苦しめば、苦しむほど、猶ほうれしき也。余は、國府臺の上、掛茶屋に腰かけ、杯を手にして、夕べの景色を眺め入れる也。ふと思ふに、この詩は、四つの俳句を一つの詩に集めたるやうなり。一つ俳句になほして見むとて、一峯の數峯になりて時

1 / 0