青空文庫

「最近の感想」の感想

最近の感想

さいきんのかんそう

初出:「樹 大正五年十一月号」1916(大正5)年11月

書き出し

現時の俳壇に対して望ましい事は多々あるが、最も望ましい事の一つは理解ある俳論の出現である。かつて島村抱月氏は情理をつくした批評ということを説かれた。それとおなじ意味に於て、私は『情理をつくした俳論』を要望する。合しても離れても、また讃するにしても貶するにしても、すべてが理解の上に立っていなければならない。個々の心は或は傾向を異にし道程を異にするであろう。しかしながら、それらはすべて真実から出発して

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