青空文庫

「モオリス・ド・ゲラン」の感想

モオリス・ド・ゲラン

モオリス・ド・ゲラン

「そしてこの稀有で、偉大で、しかも果敢ないもの、一個の詩人」

「そしてこのけうで、いだいで、しかもはかないもの、いっこのしじん」

初出:「四季 第八十一号」1944(昭和19)年6月27日

書き出し

モオリス・ド・ゲランの作品は、その製作過程においてその效果を考へたやうなところの少しも感ぜられない、稀有なる作品の一つである。彼はその生前には、ただ、ニコラス・ド・フリエに就いての小論文を發表したにすぎない。そしてその「サントオル」は彼の死後一年ほどして、ジョルジュ・サンドのかなり野心のあつた紹介によつて「兩世界評論」(一八四〇年五月十五日)にはじめて公にせられたのであつた。その當時モオリスに就い

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