青空文庫

「或女友達への手紙」の感想

或女友達への手紙

あるおんなともだちへのてがみ

初出:「四季 第八号 リルケ研究号」1935(昭和10)年5月20日

書き出し

このリルケの手紙は、彼の死後、程なく、「新佛蘭西評論」(一九二七年二月號)に發表せられたものである。この手紙と共に、J・P(編輯者のジャン・ポオランか?)と署名のある、リルケの死を悼む文が載せられてゐる。(文中、筆者は詩人が既に危篤の状態にありながら、醫者の死ではなしに、彼自身の死を死ぬことを欲して、遂に一切の注射を拒絶したといふ插話を引いて、大いに驚歎してゐる。)この手紙の宛てられた女友達は、誰

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