青空文庫

「魔のひととき」の感想

魔のひととき

まのひととき

民喜3
孤絶宗教的葛藤死の受容自己認識叙情的憂鬱静謐

書き出し

魔のひととき原民喜魔のひととき尾花の白い幻やたれこめた靄がもう今にも滴り落ちさうな冷えた涙のわきかへるわきかへるこの魔のひとときよとぼとぼと坂をくだり径をゆけば人の世は声をひそめキラキラとゆらめく泉笑まひ泣くあえかなる顔外食食堂のうた毎日毎日が僕は旅人なのだらうか驟雨のあがつた明るい窓の外の鋪道を外食食堂のテーブルに凭れて僕はうつとりと眺めてゐる僕を容れてくれる軒が何処にもないとしてもかうしてテー

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