すだち
初出:「新女苑 第三巻第一号」1939(昭和14)年1月号
書き出し
彼女は窓をあけた、さうすると、まるでさういふ彼女を待つてゐたかのやうに、小屋のすぐ傍らの大きな樅の木から、アカハラが一羽、うれしさうに啼きながら飛び下りてきて、その窓の下で餌をあさり出した。けさもまた霧雨がふつてゐるのである。もう七月だといふのに、さうやつて窓をあけてゐると、寒いくらゐだ……はじめのうちはよく彼女は、その小鳥に何かやらうと思つて、いそいで食物の殘りをもつてきてやつたが、それを投げる…
19双之川喜41さんの感想
逃がしてやった アカハラかもしれない 小鳥が ミミズを 喰わえてやって来る。コッテエヂで 彼がそれを見て 「これが人生さ」と言う。月並みであると 感じてしまった。