青空文庫

「藤十郎の恋」の感想

藤十郎の恋

とうじゅうろうのこい

初出:「大阪毎日新聞」1919(大正8)年4月

菊池39

書き出し

一元禄と云う年号が、何時の間にか十余りを重ねたある年の二月の末である。都では、春の匂いが凡ての物を包んでいた。ついこの間までは、頂上の処だけは、斑に消え残っていた叡山の雪が、春の柔い光の下に解けてしまって、跡には薄紫を帯びた黄色の山肌が、くっきりと大空に浮んでいる。その空の色までが、冬の間に腐ったような灰色を、洗い流して日一日緑に冴えて行った。鴨の河原には、丸葉柳が芽ぐんでいた。その礫の間には、自

2021/01/01

19双之川喜41さんの感想

 芸のためなら 色々やるもんだなあ。 くそ経験主義が至上なら 文筆業界は アル中 薬物中 生活破綻者の溜まり場になるのと同様に 役者も そんなことまでして 取材元に 頼るんだと感じた。

2017/10/25

0fee227de081さんの感想

芸を極めるとはこの事なのかと感嘆した。人生のすべてを芸能に捧げる藤十郎の、恐ろしくも美しい姿が浮かびあがってくる。 日本は恥の文化だというが、両者がぶつかりなるべくしてなった悲劇がより藤十郎の凄味を引き立てている。 戯曲のままの「藤十郎の恋」も読んだが、より臨場感あふれる文章となっていて違った面白さがあった

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