青空文庫

「町の踊り場」の感想

町の踊り場

まちのおどりば

初出:「経済往来」1933(昭和8)年3月

徳田秋声25
喪失と記憶回顧的家族不和都市の異化内省的憂鬱静謐

書き出し

夏のことなので、何か涼しい着物を用意すればよかつたのだが、私は紋附が嫌ひなので、葬礼などには大抵洋服で出かけることにしてゐた。紋附は何か槍だの弓だの、それから封建時代の祖先を思はせる。それに、和服は何かべらべらしてゐて、体にしつくり来ないし、気持までがルウズになるうへに、ひどく手数のかゝる服装でもある。それなら洋服が整つてゐるかといふと、さうも行かなかつた。古い型のモオニングの上衣は兎に角、ズボン

2025/07/29

艚埜臚羇1941さんの感想

  故郷に 親類の 葬儀の ために 駆けつけた 男が ダンスホールに 出かける。それは なんとなく 鎮魂の 踊りのようにも 感じられた。重油を 用いて 三時間 かけて 御遺体を やきあげる。ちぐはぐな 情景に いささか 妙なる 詩味が 漂って きた。 

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