青空文庫

「和歌批判の範疇」の感想

和歌批判の範疇

わかひはんのはんちゅう

初出:「わか竹 第二巻第五・十一号」1909(明治42)年5、11月

折口信夫28

書き出し

一「こゝろ」その一およそ歌を見、歌を作る上において、必らず心得て置かねばならぬ、四つの段階的観察点がある。此観察点は、元来作者の側にあるものではなくて、読者としての立ち場から出るものであるが、作者といへども、其作物を、完全なるものたらしめむ為には、出来るだけ自分の作物を客観の位置において、推敲を重ねなければならぬ。即、此場合においては、作者即批評家といふ態度に出なければならぬのである。されば、読者

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