「みの」のし
書き出し
気狂ひの様になつて帰つて来たゑみやから、「みのが轢かれた」ときいて、私が飛び出して行つたとき、みのは黄バスのガレーヂの傍に倒れて、かなしい遠吠えをしてゐた。「みの!みの!」私は人前もかまはず、さう呼んで、冷いコンクリートに膝を突いてしまつた。「みの!どうしたの/\」美濃は私の声をきくと遠吠えをやめて、チラと私を見上げ、眼を細くして満足の表情を示したが、もう尻尾はふれなかつた。見ると腰を轢かれたらし…
時間旅行者さんの感想
享年からみると十代の作家なのか… 可愛がっていた犬が事故で死んでゆくのを見守っている 犬への思いがストレートに胸を打つ みずみずしい感性が綴った言葉だと思う