青空文庫

「ディカーニカ近郷夜話 前篇」の感想

ディカーニカ近郷夜話 前篇

ディカーニカきんごうやわ ぜんぺん

05 五月の夜(または水死女)

05 ごがつのよる(またはすいしおんな)

書き出し

とんとどうも分らない!堅気な基督教徒が何かを手に入れようとして、まるで猟犬が兎を追つかけるやうに、あくせくとして骨を折つても、どうしても旨くゆかないやうな場合に、そこへ悪魔めが荷担して、奴がちよつと尻尾を一つ振らうものなら、もうちやんと天からでも降つてわいたやうに、ひよつこり望みの品が現はれてゐるのだ。一ハンナ高らかな歌声が×××村の往還を川水のやうに流れてゐる。それは昼間の仕事と心遣ひに疲れた若

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