青空文庫

「純粋の声」の感想

純粋の声

じゅんすいのこえ

初出:「雨の念仏」1935(昭和10)年2月18日

書き出し

純粋の声宮城道雄私が上野の音楽学校に奉職することになった時、色々話があるからというので、或る日学校に呼ばれて行ったことがある。いよいよ講師としての辞令を渡された時、乗杉校長が、この学校は官立であるから、官吏という立場において体面を汚さぬようなことは、どんなことをしてもよいが商事会社の重役になってはいけぬと言った。私も長年弟子を教えてはいたが、学校の先生になったのは初めてなので、非常に珍しくまた嬉し

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